薬剤師になるには高校で何を選ぶべきか|進路ルートを解説

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薬剤師になるには高校で何を選ぶべきか|進路ルートを解説

「薬剤師になりたいけれど、高校は何科を選べば良いの?」「高校で理系コースを選ばないと難しいの?」と不安に感じている中学生も多いでしょう。薬剤師になるには、高校卒業後に6年制の薬学部・学科へ進み、薬剤師国家試験に合格する必要があります。

そのため、高校選びでは「数学・理科・英語をしっかり学べるか」「薬学部への進学実績があるか」を確認することが大切です。本記事では、薬剤師を目指す中学生に向けて高校選びのポイントや高校で大切になる科目、今からできる準備をわかりやすく解説します。

薬剤師になるには高校で何を選べばいい?

薬剤師になるには、高校で「薬剤師になれる学科」を探すのではなく、将来6年制薬学部を目指せる環境を選ぶことが大切です。高校選びでは、特に次の点を確認しましょう。

  • 理系コース・理系クラスに進めるか
  • 数学や理科をしっかり学べるか
  • 化学・生物などを履修できるか
  • 薬学部や理系大学への進学実績があるか
  • 大学受験に向けた進路指導があるか

高校の名前や学科名だけで決めず、「薬学部受験に向けた勉強ができるか」を見ることがポイントです。

高校選びでは「理系に進める環境」を見る

高校選びでは、理系クラスや理系コースがあるかを確認しましょう。薬学部の受験では大学によって科目は異なりますが、数学・化学・生物などの学習が関わるケースが多くあります。学校説明会やパンフレットでは、具体的に次のような項目を見ておくと安心です。

確認すること見るポイント
理系コースの有無高校2年生以降に理系を選べるか
理科の授業化学・生物などを学べるか
数学の授業数学Ⅲなど、大学受験に必要な範囲まで学べるか
進学実績薬学部や理系大学への進学者がいるか
進路指導大学受験の相談やサポートがあるか

「理系に進める高校かどうか」は、薬剤師を目指す上で大事な判断材料になります。

薬剤師になるまでの基本ルートは「高校→6年制薬学部→国家試験→免許登録」

薬剤師になるまでの基本ルートは、「高校卒業→6年制薬学部→薬剤師国家試験→免許登録」です。各段階でやること・ポイントをまとめると、以下のとおりです。

段階やることポイント
高校大学進学に向けて学ぶ理系科目を意識して勉強する
6年制薬学部薬について専門的に学ぶ薬剤師国家試験の受験資格につながる
国家試験薬剤師国家試験を受ける合格が必要
免許登録薬剤師名簿に登録される登録後に薬剤師として働ける

高校を卒業しただけで薬剤師になれるわけではありません。高校は、6年制薬学部へ進むための準備期間と考えるとわかりやすいでしょう。

参照:薬学教育制度の概要|文部科学省

薬剤師を目指すなら6年制薬学部に進む

薬剤師を目指す場合は、原則として6年制薬学部に進む必要があります。薬学部には6年制と4年制がありますが、薬剤師国家試験を受けられるのは原則として6年制の学部・学科を卒業した人です。

種類主な特徴薬剤師を目指す場合
6年制薬学部薬剤師養成を目的とした課程基本的にこちらを目指す
4年制薬学系学部大学院進学や製薬企業、大学での研究・開発などにつながる場合がある薬剤師資格とは別に考える必要がある

大学を選ぶときは、「薬剤師国家試験の受験資格が得られる6年制か」を確認しましょう。

参照:薬学教育制度の概要|文部科学省

薬剤師を目指すなら高校は何科が良い?

薬剤師を目指す高校選びでは、基本的に普通科の理系コースが考えやすい選択肢です。ただし、以下のように理数科や特進コース、総合学科、専門学科から目指せる場合もあります。

高校の学科・コース薬剤師を目指す場合の見方
普通科理系コースに進めるかを確認する
理数科数学・理科を深く学べる
特進コース受験対策の内容や理系対応を確認する
総合学科必要な理系科目を選択できるか確認する
専門学科大学進学や薬学部受験への対応を確認する

大切なのは、「何科か」だけで判断しないことです。薬学部受験に向けて、数学・理科・英語などを学べるか確認しましょう。

基本は普通科の理系コースを目指す

中学生が薬剤師を目指すなら、まずは普通科で理系コースに進める高校を候補にすると考えやすくなります。普通科では幅広い科目を学びながら、大学進学を目指せる学校が多くあります。普通科を選ぶ場合は、特に次の点を確認しておきましょう。

  • 高校2年生以降に理系コースを選べるか
  • 化学や生物を履修できるか
  • 数学を大学受験に必要な範囲まで学べるか
  • 薬学部や理系大学への進学実績があるか

高校によって理系・文系にわかれる時期は異なるため、入学前にコース選択の流れを確認しておくと安心です。

理数科・特進コースは薬学部受験と相性が良い場合がある

理数科や理系科目に対応した特進コースでは数学や理科を深く学べるため、薬学部受験と相性はよくなります。主なコースごとの特徴を整理すると、次のとおりです。

コース向いている可能性がある人注意点
理数科数学や理科が好きで、深く学びたい人学校ごとに学習内容を確認する
理系特進コース大学受験を意識して勉強したい人薬学部受験に対応しているか確認する

ただし、学校によって学習内容が異なるため、「理数科だから必ず有利」「特進コースなら安心」とは限りません。授業内容や受験対策、薬学部や理系大学への進学実績を見て判断しましょう。

参照:薬学部 入試概要|東京薬科大学

総合学科・専門学科から目指す場合は履修科目に注意する

総合学科や専門学科からでも薬剤師を目指せますが、薬学部受験に必要な科目を学べるかは必ず確認しましょう。各学科の特徴と注意点をまとめると、以下のとおりです。

学科特徴注意点
総合学科選択科目が多く、自分で学ぶ科目を選びやすい理系科目を選べるか確認する
専門学科工業・商業・農業・看護・情報など、専門分野を学ぶ大学進学や薬学部受験への対応を確認する

特に、総合学科は自由に科目を選びやすい反面、自分で進路に合った方向性を選ぶ意識が必要です。専門学科の場合も、数学・理科・英語の授業や進学サポートが十分かを見ておきましょう。

高校選びで確認したいポイント

薬剤師になるには原則として6年制の薬学課程を卒業し、薬剤師国家試験に合格する必要があります。高校は、その前の「薬学部を目指す準備をする場所」です。高校選びでは、特に次のような点を確認しましょう。

確認すること見るポイント
薬学部への進学実績卒業生が薬学部・薬学科へ進学しているか
理系科目の授業化学・数学・生物・物理などを学べるか
進路相談のしやすさ薬学部受験について相談できる環境があるか
通いやすさ3年間、無理なく通って勉強を続けられるか

薬学部への進学実績があるか

高校の公式サイトや学校案内で、卒業生の進学先に薬学部への進学実績があるかを確認しましょう。特に、大学名だけでなく学部名・学科名まで確認してください。進学実績に、以下のような表記があるかを見ると参考になります。

  • 薬学部
  • 薬学科
  • 医療系学部
  • 理系学部
  • 私立大学薬学部
  • 国公立大学の理系学部

大学名だけでは、薬学部への進学かどうかわからない場合もあります。高校説明会で「薬学部へ進学した卒業生はいますか」と質問すると、より具体的に確認できます。

参照:薬科大学(薬学部)学科別一覧 2025年(令和7年)度|文部科学省

理系クラスや理系科目の授業が充実しているか

薬学部を目指すなら、数学や化学などの理系科目をしっかり学べる環境が大切です。高校によって、理系クラスの有無や選べる科目が異なります。高校選びで特に確認したい科目は、次のとおりです。

科目確認したい理由
数学薬学部受験で必要になることが多い
化学薬や成分の学びにつながる重要科目
生物体のしくみや生命に関する学びにつながる
物理大学や入試方式によって必要になる場合がある

説明会では、以下のように薬学部受験に関連する質問をしてみましょう。

  • 化学は何年生から学びますか
  • 数学Ⅲまで履修できますか
  • 薬学部を目指す生徒はどのコースを選んでいますか

高校の偏差値だけで決めない

偏差値は高校選びの目安になりますが、それだけで決めるのはおすすめできません。薬学部を目指すなら勉強を続けやすい環境かどうかも大切で、偏差値以外に次の点も確認しましょう。

  • 理系科目をしっかり学べるか
  • 薬学部への進学実績があるか
  • 先生に質問しやすい雰囲気か
  • 進路相談ができるか
  • 通学に無理がないか

薬剤師を目指す道のりは長いため、自分が3年間前向きに学べる高校を選ぶことが大切です。

薬学部受験に向けて高校で大切になる科目

薬学部受験では、英語・数学・化学が重要になるケースが多くあります。ただし、必要な科目は大学や入試方式によって異なるため、早い段階から気になる大学の入試科目を確認しておくと安心です。

特に大切なのは英語・数学・化学

薬学部を目指すなら、まず意識したいのは英語・数学・化学です。これらは多くの薬学部入試で課されることがあるため、基礎を固めておきましょう。将来の薬学部受験を成功させるためにも、各科目では次のポイントを意識しておきましょう。

科目中学・高校で意識したいこと
英語単語・文法・長文読解の基礎を作る
数学計算、方程式、関数を苦手なままにしない
化学物質、化学変化、濃度などを理解する

中学生のうちは、難しい内容を先取りするより、今習っている内容をあいまいにしないことが大切です。

生物・物理は志望大学の入試科目を確認する

生物と物理のどちらを選ぶべきかは、志望大学や入試方式によって変わります。化学が必須の大学もあれば、物理・化学・生物から選べる方式もあるため、科目を選ぶ前に次の点を確認しましょう。

  • 志望大学の募集要項
  • 薬学部の入試科目
  • 化学が必須かどうか
  • 生物・物理を選択できるか
  • 高校でその科目を履修できるか

「生物が好きだから有利」「物理が苦手だから薬学部は無理」と決めつけず、志望高校・大学の情報を見て判断することが大切です。

文系を選んでも薬剤師を目指せる?

薬剤師になる条件は、高校で理系を選んだかどうかではありません。原則として6年制薬学課程を卒業し、薬剤師国家試験に合格すれば、高校で文系でも薬剤師になれます。

ただし、文系コースを選ぶと薬学部受験に必要な数学や化学の授業が少なくなる場合があります。文系を選んだら必ず無理というわけではありませんが、薬学部を目指しているなら文理選択の前に先生へ相談しましょう。

中学生のうちにやっておきたい勉強と準備

中学生のうちは大学受験の勉強を急いで始めるより、数学・理科・英語の基礎を固めることが大切です。今からできる準備は次の2つです。

  • 数学・理科・英語の苦手を減らす
  • 気になる高校の進学実績を調べる

薬剤師になるには長い勉強が必要ですが、中学生のうちから少しずつ準備すれば、進路を考えやすくなります。

数学・理科・英語の基礎を固める

中学生の今、特に大切にしたいのは数学・理科・英語です。高校で学ぶ内容は中学の基礎の上に積み上がっていくため、以下のポイントを意識しておきましょう。

教科中学生のうちに意識したいこと
数学計算、方程式、関数を復習する
理科化学変化、原子・分子、人体のしくみに興味を持つ
英語単語、文法、短い英文を読む力をつける

苦手な単元がある場合は早めに先生へ質問したり、教科書の基本問題に戻ったりしましょう。完璧を目指すより、わからないところを放置しないことが大切です。

気になる高校の進学実績を調べる

高校を調べるときは、公式サイトや学校案内の進学実績を見てみましょう。薬学部・薬学科・医療系学部・理系大学への進学があるかを確認し、説明会では次のような質問をすると参考になります。

  • 薬学部へ進学した卒業生はいますか
  • 薬学部を目指す場合、どのコースを選ぶ人が多いですか
  • 化学や数学Ⅲは学べますか
  • 生物と物理はどちらを選べますか
  • 理系大学への進路相談はできますか

進学実績だけでなく、「必要な科目を学べるか」「相談できる環境があるか」も一緒に確認しましょう。

まとめ|薬剤師を目指すなら高校選びと理系科目を早めに確認しよう

薬剤師を目指す中学生は、高校で特別な学科を選ぶよりも6年制薬学部への進学を見据えて理系科目を学べる環境を選ぶことが大切です。基本ルートは「高校卒業→6年制薬学部→薬剤師国家試験→免許登録」であり、高校はその準備期間にあたります。

高校選びでは、普通科の理系コースを中心に、理数科・特進コース・総合学科なども候補にしましょう。そして、「数学・化学・生物・英語を履修できるか」「薬学部への進学実績があるか」を確認してください。偏差値だけで判断せず、無理なく通えて相談しやすい環境を選ぶことも重要です。

藤山 亮太

監修者

藤山 亮太

セントラル薬局グループ 取締役

製薬業界・大手チェーン薬局を経てセントラル薬局グループへ。薬局長、エリアマネージャー、部長を経て、現在は取締役として運営と地域連携を担っています。

一人の患者さまと深く向き合う医療人としての原点を大切にしながら、現場で得たエピソードや実績を介護事業者・自治体など社会へ発信し、在宅医療の価値を広げることにやりがいを感じています。

現場の運営と外部との交渉・連携が連動するダイナミズムのなかで、薬剤師という枠を超えた挑戦を続けています。

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